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石井の七福神

国選択無形民俗文化財
福島県
出演/石井芸能保存会
正月にはその一年の幸せを祈って福を招き入れる祝福芸人が家々を巡って来ました。米どころの東北地方では一年の豊作を祈って東北特有の田植踊を良家の庭先で披露しますが、その前に七福神の舞い込みが演じられました。七福神踊りは、はじめに先導役の稲荷が登場し、続いて毘沙門天、弁財天、布袋、福禄寿、寿老人、恵比寿、大黒天が次々と登場します次に、道化役(ヒョットコ面)二人が、おどけたしぐさで注連縄と蚕のまぶしを編み、稲作、養蚕が願詞に進行することと豊椴を祈願したあと、七福神が退場します。

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津貫中間豊祭(つぬきなかまほぜ)太鼓踊

慶児島県指定無形文化財
鹿児島県
出演/加世田津貫中間豊祭太鼓踊保存会

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源頼朝が鎌倉に幕府を開き武家政治をはじめたことを祝して踊られたのが由来とされていますが、一般的には、豊作感謝の意味をこめた奉納芸能のひとつだと考えられています。踊り手は、大太鼓十六人、小太鼓二人、鉦二人、歌あげ三人の総勢二十三人から構成されています。大太鼓打ちの人は赤い肌着の上に白装束をつけ、小太鼓と鉦の人は女物の派手な着物に水色のタスキをかけて花冠をかぶり、歌あげの人は紋付き羽織にスゲ笠という出で立ちになります踊りは「ミッキ」と呼ばれる、全員による鉦・太鼓の連打からはじまり、歌あげの歌に合わせて青年の踊り子たちが、円陣をつくって踊る勇壮なものです。

 

流し節正調河内音頭

八尾市指定無形民俗文化財
大阪府
出演/流し節正調河内音頭保存会
大阪府八尾市を中心に河内平野各地に多く行なわれている盆踊りで、最近では新河内音頭が有名となってしまいましたが、現在は八尾市本町の臨済宗常光寺で八月の地蔵盆に行なわれるものが正詞河内音頭で玄この地方では、"流し節"といわれる節回しに特徴があり、もともと、土地の職人が常光寺再建のときに歌った木挽歌や奈良街道往来の道中歌であったともいわれています。しかし、今日伝えられた歌は、人形浄瑠璃の節や世間の心中事件などを五・七調の文句に連ねて歌う、いわゆる"口説"で、常光寺で歌われる「網島心中」「石川五右衛門」などがそれで玄これらの歌を音頭取りが槍の上で三味線・太鼓の伴奏で歌い、愉のまわりを老若男女が二重三重に連なって手踊りを踊ります。

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